今回は誰でもできる、簡単な赤ワインの作り方を紹介しましょう。
赤ワインは果皮が赤黒い品種のぶどうの実をつぶし、果汁を果皮、果肉、種とともに樽や桶に入れて、発酵させてからしぼったものです。
果皮から赤い色素が、種からはタンニンが溶け出し赤ワイン特有の渋味となります。
手軽に入手できる品種は、スーパーの店頭にある「ベリーA」です。
お断りをしておきますが、この遊びの原材料費はけっこう高いものになります。
そこそこの値段の市販ワインが、作る量よりも多く買えるかもしれません。
前回の「どぶろく」の時は書きませんでしたが、アルコール度数1%以上の無許可醸造は法律違反です。
くれぐれもご注意下さい。
一升瓶一本の赤ワインを作ります。
「材料」
ベリーA
9房程(粒だけにして3.6Kg)
グラニュー糖
270g(ぶどうの果汁糖度だけでは、糖度が不足しておいしい赤ワインになりません。補糖というプロも使う手法で、糖度を上げます。酵母は糖分を食べアルコールと炭素ガスに分解してくれます。
補糖をすると確実に市販ワインのアルコール度数になります。ですから醸造許可を持っていない方は、入れてはいけません。法律違反になります。)
ドライ・イースト
3g(手に入るならワイン用酵母菌がよいでしょう。)
「道具」
果実酒用3リットル保存ビン・ふきん・ボール・ひしゃく(小)・ろうと・ざる2つ
「作り方」
〇ぶどうを水でよく洗い、房のじくを取って、熱湯消毒したざるに粒だけを取り分ける。傷んでいるものは取り分ける。
〇熱湯消毒してある乾いたふきんで軽く拭き、実を潰したとき水分がはいらないようにする。
〇粒をはかりで計り、6Kg分を取り分ける。
〇この粒をボールの中で丁寧に潰し、果実酒用3リットル保存ビンに移す。
〇グラニュー糖270gを果汁に加えてよくかき混ぜる。(しつこく繰り返しますが、醸造許可をお持ちでない方は、砂糖を入れてはいけません。アルコール度数が上がります。違法になります。)
〇さらにドライ・イーストあるいはワイン用酵母菌をいれて、よくかき混ぜる。
〇保存ビンのふたを軽く閉めて(発酵が始まると炭酸ガスが出ます。ガスを逃がすため)20度程度のところに置いておく。
〇しばらくすると発酵が始まり、果皮が表面に浮いてきます。1日1回ひしゃくでかき回し、果皮を沈めるようにする。
〇1週間後ぐらいにボールの上にざるを乗せ、これをこす。果皮や果肉は軽く押して、果汁だけをこしとる。
〇ろうとを使い一升瓶に移し替える。
〇約一ヶ月後に澱引き(酵母などの沈殿物をのぞく)をする。
さらに数回澱引きをすると、透明感が出ます。
およそ1~2ヶ月程度で、皆さんの手製ヌーヴォーができあがります。
奥方様の誕生日に、手製ワインをプレゼントしては、いかがでしょうか!
そして、ワイン通を目指して下さい。