今回は、前回紹介した作り方より取り組み易い「どぶろく」の作り方を紹介しましょう。
どぶろく王国秋田の「くされもと」と言われる酒母をつくって仕込む昔ながらの製法です。
この作り方は、ヨーグルト種菌やイースト菌などを使わず、水、米、麹のみでどぶろくを作る一番基本的な作り方と言えるでしょう。
【材料】
出来上がり量:四升
白米 一升五合(二.二五キログラム)
米麹 一.五キログラム
水 三.六リットル
残りごはん 茶碗一杯
【つくり方】
- 用意した白米全量を、なんどもよく洗い、ざるに上げて水切りする。
- 残りごはんを茶碗一杯分、きれいな木綿に包み、口をひもか糸で縛ったものを用意する。
- ふた付きポリ容器を用意し、これに洗い上げた米、水三.六リットルを入れ、さらに残りごはんを包んだものを一緒に浸しておく。
- 一日一回ほどかき回し、そのたびにごはんを入れた包みをしごき、水の中で絞るようにする。よく洗った別のポリ容器を用意して、ざるを使い浸した水を取り分ける。(残りごはんの包みは捨ててよい。この水に乳酸菌と酵母が繁殖している。これを酒母として使う。)
- 三日ほどで、この水から甘酸っぱい匂いがしてくる。
- 浸してあった米を、せいろで蒸す。(蒸し具合は、熱い蒸し米を板の上に乗せて、手ですりつぶし、もち状になればよい。)
- 蒸し上げた米をシートなどに広げて、三十度程度まで冷ます。
- 冷めた蒸し米を一.五キログラムの麹とよく混ぜる。
- 蒸し米と麹を混ぜたものを、取り分けておいた水の中に入れ、よくかき混ぜる。
- 三日目ぐらいから盛んに発酵を始めるので、春、秋で十日から十四日、夏はもっと早く、冬は一ヶ月ぐらいでできあがります。発酵中は毎日一回よく攪拌をする。
酒母作りに煩雑な作業や時間管理が無く、簡単に作れます。ご興味のある方は、是非チャレンジしてみて下さい。成功を祈ります。
参考文献 日曜日の遊び方 酒をつくる 山田陽一 著 (株)雄鶏社