友達(飲み友達?)の中に沖縄出身の楽しいタイル屋さんがいます。仕事にプライドを持っていて、仕上がりの美しさにこだわる熱い職人さんです。現在、知り合いの店舗リフォーム中で、細長いランダムなタイルと白いモザイク大理石タイルで仕上げた壁の一面は、まるでオブジェのようです。 「ここはおしゃれなビストロです。」という事を嫌味なくタイルが主張しています。
その人の影響でしょうか・・ 私も建築資材の中ではタイルが一番気になります。
清潔感があり、水に強いという事で住宅においては、主にキッチンや洗面・浴室、玄関土間、外壁などに使われていますが、 最近は、キッチンパネルやユニットバス、サイディングなどにおされて、タイルが活躍する場がめっきり減っているのは寂しい限りです。
前述のタイル屋さんの家もユニットバスだそうですが・・(笑)
確かに汚れもつきにくく掃除もしやすいです。 でもやはり住む人の個性が光るキッチンのタイルや素敵に色をコーディネートされたホテルのロビーの高級感溢れる雰囲気は他の資材ではけっして出せません。
耐久性に優れているなどタイルにはいろんなメリットがありますが、もっとも大きな優位性、それは陶土を固めて焼くというまったくの自然素材、地球環境を考える上でかなり優れたエコ商品だという事です。 自然素材の呼吸でお部屋を調湿するタイルは環境に敏感な若い世帯に支持されて、デザインも種類も増えてきているそうです。
どこででも手に入る材料でできるタイルは、日本のみならず世界各地で紀元前よりそれぞれの進化を遂げていったのです! 街歩きを兼ねて各国のタイルを見て歩くのも楽しいです。 東京近郊で見られる華やかなタイルをご紹介します。 東京ジャーミィ (代々木上原)のトルコ イスラム寺院のタイル
重要文化財 旧岩崎邸 (湯島) の英国ミントン社製の貴重なタイル
カフェ (豊洲) の華やかなスペインタイル
また、常滑にはタイルミュージアムがあり、素敵なタイルが数多く展示されています。
種類も豊富で奥深いタイル・・・お店に貼ってあるおしゃれなタイルやホテルの豪華なタイルも自由な発想で個人邸にもアクセントとして貼ったりできます。初期コストは少々かかる場合がありますが、タイル自体の寿命は半永久的です。 タイルショールームにも是非足を運んでみて下さい。素敵な一枚が見つかるかもしれません。 タイル屋さんの廃業が増える中、もっともっとタイルに興味を持って頂いて、素敵なタイルが衰退しないようにと願っています。