今年も年末が来ると思うと、悩むことがあります。

 私は学生時代に写真を趣味にしていましたので、その年に撮った中でちょっと気にいったのがあればそれを賀状に使用していました。昭和56年になってどうしても版画でやりたいと思うようになりまして、木版画に挑戦しました。自己流ですが出来不出来は別として達成感を感じることが出来ました。相手方からお世辞にも「楽しみにしているよ」と言われて頑張りながらかれこれ30年継続して来たのですが、大変重労働ですので年をとった今では重荷となってきております。さて、今年はどうするかな?

 そんな訳で今回は自己流木版画作りについて作品を見て頂きながら述べたいと思います。

     図案を練る。

一番むずかしい課題ですが、干支やら浮世絵、顔、鳥いろいろ思案のしどころで多いに悩むところです。

     図案が決まればトレシングペーパーに清書する。

     版木を色別枚数分用意。

自分はホウの木にしています。桜が良いと言われていますが堅くて大変です。

     色別に版木に転写。

版木にカーボン紙を置いてトレシングペーパーを裏返しにして置き、セロテープで止めてから色別に鉛筆、ボールペンで写す。なにしろ線がずれないように慎重に写すことが肝心。

     彫る。

一番重労働なので、年々横着になり簡単な図柄になってきています。

     うすい色から順番に年賀はがきに刷る。

版木にハガキを載せ、バレンでこまめに擦る。

     乾いてからまず宛名書き。

いくら時間がなくても乾くまで待つ。それから私は竹ペンを使って墨で書くようにしています。

     版画面に空きスペースがあればコメントを書き込んで終了。

だいたい、除夜の鐘を聞きながら終了すればいいほうです。

昭和56年 連獅子img_50201

昭和60年 高山の街並みimg_50281

平成5年 伊太神能面からimg_50211

平成10年 寅年img_50242

平成11年 獅子舞の顔img_50252

平成15年 達磨img_5026